May 26, 2017

ソール・ライター展へいったこと


先日、早朝にロケハンがあり中目黒の方に足を運んだことがあった。
そんな早くにあちらのほうへ行くわけだし、
帰宅にラッシュ電車に乗る、というのはもったいないと思い
10時までまってソールライター展をみにいくことにした。

中目黒から渋谷のBunkamuraまでは歩いて30分もかからなかった。
こういう時、ちょっと得した気分になる。朝からちょっと散歩。
あの辺りだし、あるいているうちに朝ごはんを食べるところくらいあるかな、
と思ったが結局何もみつからず、フレッシュネスバーガーでヘビーな朝ごはんをいただいた。
わかってはいたけど、朝にあのサイズのバーガーはやっぱり重かった。

ソールライター展はというと
そんな充実した朝にぴったりの展示だった。
驚いたのが、開館ぴったりにいったのに
人がわんさかいた。
(あとから知ったのが、当日はたくさんあったポストカードや本が、
数日前に友人が行った時は完売だったらしい)

いつもバタバタで美術館をでる時間から逆算して
何時間いれる、というのを考えながらまわるものだからおちつかない。
この日はちょっと時間があったので
携帯はairplane modeにし、時間は見ずに堪能した。

彼の言葉に”無視されることは偉大な特権だ”とあったように
被写体との距離感がおもしろかった。
作品展にいくといつも気になってしまうのが
タイトルのつけ方、なのだけど
今回一番きになったのが
;ジョアンナ:という少女の後ろ姿だった。
展示の流れというのもあるかもしれないけど
少女、少年、というタイトルが続く中、なんで一つだけ彼女だけ名前なのか
後ろ姿の、無造作に束ねられた髪の少女が妙に気になった。

”He would still look same way when he started photography" というように
彼の写真にはルールとかなく、いつも何かを探しているような、新しい視点が感じられて、羨ましかった。帰宅して、学生時代に撮っていた写真を見返してしまった。

構図の中に全く不必要なものがないのに
被写体の存在感と絵の中のストーリーが動き出しそうなのが
写真にもペインティングにも感じられた。
傘がすきだから撮り続ける、というのも
そういえば最近、好きだから撮る、っていう感情、ちょっと忘れてたかもと気づかされた。

一番好きだった作品が、友人と全く同じだったのもおもしろかった。

気に入ったソールライターの言葉をメモしておこう。

”美術の歴史は色彩の歴史”
"写真家からのおくりものは日常で逃されている美を時々提示することだ”
"when I did photography I wasn't thinking about painting. Photography is about finding things. And painting is different, it's about making something."