April 15, 2018

日本の桜

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今朝、撮影に行く電車の中、カナダの契約している会社のCEOからメールが。

海外からの旅行客の人々の撮影をする会社なのだけど
最近は通常の仕事の合間に受けている。

今では全世界で400人くらいのフォトグラファーが所属していて
SNSで世界中のフォトグラファー達と情報交換ができる、というおまけつき。
毎週日曜にアップされるファトグラファー達の週末の写真や
機材情報、コミュニケーショントラブルの対応なんかや
常にアップデートされるサーバーなどの情報もとても勉強になる。

毎年桜のシーズンはものすごい量のオファーがくる。
たぶん30~40件くらい。
とても受けきれないのだけど、今年は時間があった3件を撮影した。
その中の一件の家族のお母さんからのメールだった。
32歳で癌宣告をされ、もうたぶん長くはない状況で何をしたいか考えた時
今までの未来へのライフプランは忘れて
今やりたいことをやりきろうと思った、と。
金銭面のことや、旦那さんの仕事の休みのこと、
2歳の娘を連れて長時間の飛行機がたえれるかなども心配だったけど
日本へ行って本当によかった
という内容だった。

そんな思いで日本まで来て、自分を選んでくれて
現場ではそれはそれなりに自分のベストを尽くして撮影したのだけど
たぶん人生最後の旅で、2歳の子供にはたぶんそれがお母さんとの最後の旅になると思うと、もっといろいろできたんじゃないか、とかもっとあれをすればよかった、これをすればよかったと後悔がつきない。

日本への旅行はある程度お金もかかるし労力も使う。
それでも日本へ来たいと思ってくれている海外の人々が、
もしかしたら唯一会話できる相手が自分かもしれない。
撮影中、どうしても撮影で頭がいっぱいになってしまいケアでききれていない部分が多々でてくるけど、やっぱり現場でやりきれる最大限でやろう、と改めて思った。